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陶磁器について その2

 

炻器(せっき)➡窯を使い、焼成温度は12001300。土器と陶器の中間的性質を示すもので、釉薬の有無にかかわらず、透光性・吸水性ともにないものを指します。日本では土器がたくさんつくられた縄文・弥生時代を経て、古墳・飛鳥時代になると朝鮮半島から作陶技術が伝わってきました。成型するための「ロクロ」と、より高温で焼ける「穴窯(あながま)」が伝播した時期なのです。須恵器が起源です。穴窯は地下に穴を掘った簡易的な窯と考えてください。縄文・弥生時代の人々は粘土を地上で焼いていました。「野焼き」という方法です。野焼きだと地上で焼くのですから風も吹くし雨も降るし、炎と温度の管理が非常に難しい。そこで地下に穴を掘って閉じ込める穴窯の登場で、天候の影響が少なく密閉されているから焼成温度も管理しやすくなったのです。備前焼や常滑焼などを炻器に分類される場合があります。(ただし常滑、萬古焼の朱泥、紫泥は別系統で中国の宜興窯の紫砂陶器が元です)

 

これらの焼き物は「焼き締め」ともいい、釉薬はかけないが焼成において自然釉がかかるものがあります。また焼成において火襷(ひだすき)などの模様が偶然(ときとして作為的)に現れることがあります。原料に珪酸、鉄を多く含んでいるため、赤褐色か黒褐色をしていて、軽く打つと澄んだ音がします。吸水性はほとんどありません。

 

 

 

 

陶器奈良時代を迎えると、「釉薬」をかけて焼いた陶器が生まれます。陶土と呼ばれる粘土からできているため「土もの」とも言われ、あたたかみのある素材感が特徴。叩くと鈍い音がし、素地が荒いため吸水性が非常に高い。カオリナイト(カオリン)やモンモリロナイトを多く含んだ粘土を原料とし、窯で11001300の温度で焼いたもの。釉薬を用いる。透光性はないが、吸水性がある。厚手で重く、叩いたときの音も鈍いです。

室町時代に入りいよいよ「六古窯(ろっこよう)」など、現在も残る地方窯が現れます。

 

六古窯とは「常滑」「越前」「信楽」「瀬戸」「備前」「丹波立杭」の名だたる一大窯業産地のことです。

 

また、安土桃山時代には唐津で日本初の「登り窯」が作られます。

       上記写真は雲林院 寶山作 大土瓶 左は 炻器 焼締め、右は 陶器 織部釉 です。

                                   この資料はウキペディアより引用しました。協力 村上 喜久江

                                                      2020年6月5日(6)